空き家売却の査定|訳あり物件も高く売る方法と注意点【買取と仲介】

相続した実家や長年放置した空き家が売れるのか、価値があるのか分からず悩んでいる方もいるでしょう。
この記事を読めば、所有する空き家の適正な市場価格を把握し、信頼できる不動産会社を見つけて売却手続きを開始できます。
訳あり物件を売るための方法や、仲介と買取の違い、査定依頼時の注意点まで解説します。

目次

ボロボロの空き家でも諦めないで!査定時にチェックされる6つの評価ポイント

空き家の査定では、建物の状態だけでなく様々な要素から不動産としての価値が総合的に判断されます。
たとえ建物が古くても、土地の価値や立地条件によっては予想以上の値段が付くことも少なくありません。
不動産会社がどのような点をチェックしているかを知ることで、自分の空き家の強みや弱みを客観的に把握できます。

これらの評価ポイントを踏まえ、次に「仲介」と「買取」という2つの売却方法の違いを見ていきましょう。
空き家を売却する際の不動産査定については「相続した実家・空き家の片付け・売却方法」で詳しく紹介しています。

1. 建物の築年数と老朽化の度合い

建物の価値を判断するうえで、築年数は重要な指標です。
木造戸建ての場合、一般的に築20~25年で建物の資産価値はゼロに近いと評価されます。
しかし、査定では単に年数だけでなく、実際の老朽化の度合いも重視されます。

例えば、雨漏りの有無、柱や基礎の状態、シロアリ被害の有無、過去のリフォーム歴などが細かくチェックされます。
メンテナンスが行き届いていれば、築年数が古くても評価がプラスになる可能性があります。

2. 最寄り駅からの距離や公共交通機関の利便性

不動産の価値を大きく左右するのが立地条件です。
特に、最寄り駅からの徒歩分数は査定額に大きく影響します。
一般的に「徒歩10分以内」が人気の目安とされ、これを過ぎると徐々に評価は下がっていく傾向にあります。

また、駅までの距離だけでなく、バス便の頻度や主要駅へのアクセスしやすさなども評価の対象です。
交通の利便性が高いエリアは、生活のしやすさから買い手が見つかりやすいため、高く評価されます。

3. スーパーや病院など周辺施設の充実度

日常生活の利便性も査定の重要なポイントです。
スーパーやコンビニ、学校、病院、公園といった生活関連施設が周辺にどの程度揃っているかで、その土地の住みやすさが評価されます。
これらの施設が徒歩圏内に充実しているエリアは、ファミリー層や高齢者など幅広い層からの需要が見込めるため、査定額も高くなる傾向にあります。

逆に、周辺に商業施設が少ない場合は、評価が下がる一因となることも考えられます。

4. 土地の形や道路との接面状況

土地自体の評価も査定額に大きく関わります。
最も評価が高いのは、正方形や長方形に近く、住宅を建てやすい「整形地」です。
一方で、旗竿地や三角形の土地などの「不整形地」は、活用方法が限られるため評価が低くなる傾向があります。

また、土地が接している道路の幅員や方角も重要です。
建築基準法では、幅員4m以上の道路に2m以上接している必要がある「接道義務」が定められており、これを満たさないと更地にして家を建て替えることができません。

5. 再建築不可物件などの法的な制約の有無

建築基準法や都市計画法などの法的な制約も査定に影響します。
特に注意が必要なのが「再建築不可物件」です。
これは、前述の接道義務を満たしていないなどの理由で、現存の建物を取り壊すと新しい建物を建てられない土地のことです。

このような訳あり物件は、活用方法が著しく制限されるため、査定額が大幅に低くなる可能性があります。
他にも、市街化調整区域内の物件なども売買に制約がかかるため、査定前に確認が必要です。

6. 最新の不動産市場の動向

個別の物件の条件だけでなく、査定時の不動産市場全体の動向も査定額に影響を与えます。
例えば、景気が良く住宅ローン金利が低い時期は、不動産を購入する人が増えるため、全体の相場が上昇傾向になります。
逆に、不景気で金利が高い時期は、買い手が減り相場が下落しがちです。

売却を検討するタイミングの市況によって、同じ物件でも値段が変動する可能性があるため、最新の市場動向を把握しておくことが重要です。

【どっちを選ぶ?】空き家売却の「仲介」と「買取」それぞれのメリット・デメリット

空き家を売却する方法には、大きく分けて「仲介」と「買取」の2種類があります。
仲介は不動産会社に買主を探してもらう方法で、買取は不動産会社に直接物件を買い取ってもらう方法です。

それぞれにメリットとデメリットがあり、どちらが適しているかは所有者の状況や希望によって異なります。
自分に合った売却方法が分かれば、次は査定を依頼する具体的なステップに進めます。
家を売る際の始め方については「京都・滋賀エリア特化の家を売るときに何から始めるかガイド」で詳しく紹介しています。

【仲介】のメリット:市場価格に近い高値で売れる可能性がある

仲介の最大のメリットは、市場価格に近い値段で売却できる可能性が高い点です。
不動産会社が広告活動などを通じて広く一般の購入希望者を探すため、需要と供給のバランスが取れた適正な価格で取引が成立しやすくなります。
特に、立地が良かったり、建物の状態が良好だったりする人気の物件は、買い手が複数現れて想定よりも高値で売れるケースもあります。

時間をかけてでも、少しでも高く売りたいと考えている人に向いている方法です。
家を高く売る仲介売却については「家を高く売りたいなら仲介売却が正解?京都・滋賀の事例で解説」で詳しく紹介しています。

【仲介】のデメリット:売却完了までに時間がかかりやすい

仲介のデメリットは、売却活動を開始してから実際に売買契約が成立し、物件を引き渡すまでに時間がかかる点です。
買い手が見つかるまでの期間は物件の条件や市場のタイミングによって異なり、一般的には3ヶ月から半年程度、場合によっては1年以上かかることもあります。
また、売却活動中は購入希望者の内覧対応が必要になるなど、売主としてある程度の時間と手間をかける必要があります。

【買取】のメリット:短期間で現金化でき手間が少ない

買取の大きなメリットは、売却までのスピードが非常に速いことです。
買主が不動産会社自身であるため、広告活動や買主を探す期間が不要となり、査定から数週間、早ければ数日で現金化が可能です。

また、売却後の欠陥に対する責任(契約不適合責任)が免除されるケースが多く、内覧対応の手間もありません。
とにかく早く空き家を手放したい人や、周囲に知られずに売却したい人にとって最適な方法です。
不動産買取のメリットについては「不動産買取で京都・滋賀エリアの不動産を早く手間なく売却」で詳しく紹介しています。

【買取】のデメリット:売却価格が相場の7割程度になる傾向

買取のデメリットは、売却価格が仲介の場合に比べて低くなる点です。
一般的に、市場価格の7割程度の値段になることが多いとされています。
これは、不動産会社が買い取った後にリフォームなどを行い、利益を乗せて再販売することを目的としているためです。

リフォーム費用や販売経費、利益分が買取価格から差し引かれるため、仲介で売却する場合よりも価格は安くなります。

【状況別】あなたに最適な売却方法の選び方

どちらの売却方法を選ぶべきかは、あなたの状況によって決まります。
「時間をかけてでも、できるだけ高く売りたい」「物件の状態が良く、人気エリアにある」という場合は「仲介」が適しています。
一方で、「とにかく早く現金化したい」「遠方に住んでいて管理が大変」「建物が古い、訳あり物件で買い手が見つかりにくい」といった場合は「買取」が有力な選択肢となるでしょう。

自分の優先順位を明確にして方法を選ぶことが重要です。
不動産を売るか貸すかについては「京都・滋賀で不動産を売るか貸すか迷ったら読む後悔しない選択」で詳しく紹介しています。

まずは相場を知ろう!空き家査定の2つの方法「机上査定」と「訪問査定」

空き家の売却を考え始めたら、まずは所有する物件がいくら位で売れそうか、相場を把握することが第一歩です。
査定方法には、手軽に依頼できる「机上査定」と、より正確な価格がわかる「訪問査定」の2種類があります。
どちらも多くの不動産会社で無料で行っているため、気軽に利用できます。

正確な査定額を知るためにも、依頼前の準備が重要になります。

机上査定:物件情報だけでおおよその査定額を手軽に把握できる

机上査定(簡易査定)は、住所や築年数、面積といった物件情報と、周辺の類似物件の取引事例や公示価格などのデータをもとに、おおよその査定額を算出する方法です。
現地調査を行わないため、算出されるのはあくまで概算の価格ですが、不動産会社のサイトなどから無料で手軽に依頼できるのが最大のメリットです。
まだ売却の意思が固まっていない段階で、まずは相場観を知りたいという場合に適しています。

訪問査定:現地調査でより正確な売却可能価格を算出できる

訪問査定は、不動産会社の担当者が実際に現地を訪れ、建物の状態や室内の状況、周辺環境などを詳細に調査したうえで査定額を算出する方法です。
日当たりや風通し、設備の劣化状況、隣地との境界など、データだけでは分からない部分までプロの目でチェックするため、より実態に即した、精度の高い売却可能価格が分かります。

もちろん、こちらも無料で依頼できます。
具体的に売却を進めたい段階になったら、訪問査定を依頼しましょう。

査定額で損をしない!依頼前に済ませておきたい3つの準備

不動産査定を依頼する前に、いくつかの準備をしておくことで、よりスムーズで正確な査定が受けられ、結果的に査定額で損をすることを防げます。
必要な書類を揃えたり、自分で相場を調べたりといった少しの手間が、納得のいく売却につながります。
準備が整ったら、次は信頼できる不動産会社を見極めるステップに進みましょう。

準備1:登記済権利証など必要な書類を手元に揃えておく

査定を依頼する際には、物件の正確な情報を伝えるために、関連書類を手元に用意しておきましょう。
具体的には、所有者や面積が記載された「登記済権利証(または登記識別情報)」、土地や建物の位置・形状がわかる「測量図」や「間取り図」、毎年の税額がわかる「固定資産税納税通知書」などがあるとスムーズです。
これらの書類を事前に揃えておくことで、不動産会社はより正確な査定を行うことができます。

準備2:周辺の類似物件の売却価格を自分で調べておく

不動産会社から提示された査定額が妥当かどうかを判断するために、自分でも周辺の相場を調べておくことが重要です。
不動産情報ポータルサイトや、国土交通省が運営する「不動産情報ライブラリ」などを活用すれば、近隣で売りに出されている物件の値段や、過去の成約価格を調べることができます。
自分の物件と条件が近い物件の価格を把握しておくことで、査定額の交渉材料にもなり得ます。

準備3:室内の残置物はある程度片付けておく

訪問査定を依頼する場合、室内の状態は査定額に直接大きく影響するわけではありませんが、可能な範囲で片付けておくことをお勧めします。
特に、家財道具などの残置物が多いと、部屋の広さや状態を正確に確認しにくくなります。
また、室内が整理整頓されていると、物件を大切に使ってきたという良い印象を担当者に与えることができます。

後の売却活動での内覧もスムーズに進むため、できる範囲で整理しておきましょう。

悪徳業者に注意!信頼できる不動産会社を見極める4つのチェックポイント

空き家の売却を成功させるには、パートナーとなる不動産会社選びが極めて重要です。
中には、相場からかけ離れた高い査定額を提示して契約を結ぼうとする悪質な業者も存在するため、注意が必要です。
いくつかのポイントを押さえて、親身に相談に乗ってくれる信頼できる会社を見極めましょう。

売却益を最大化するためには、税金の知識も欠かせません。

1. 空き家や訳あり物件の売買実績が豊富か

不動産会社と一口に言っても、新築マンションが得意な会社、賃貸仲介が専門の会社など、それぞれに得意分野があります。
空き家の売却を依頼するなら、空き家や古い戸建て、あるいは訳あり物件の売買実績が豊富な会社を選ぶのが賢明です。
そうした会社は、空き家特有の問題点や法規制に詳しく、適切な売却戦略や活用方法を提案してくれるノウハウを持っています。

会社のウェブサイトで過去の取引事例などを確認してみましょう。

2. 査定額の根拠を具体的に分かりやすく説明してくれるか

査定を依頼した際には、提示された査定額そのものだけでなく、その金額に至った根拠を必ず確認しましょう。
信頼できる担当者であれば、「立地のこの点がプラス評価」「建物のこの部分がマイナス評価」といったように、評価の理由を専門用語を使わずに分かりやすく説明してくれます。
逆に、明確な根拠を示さずにただ高い査定額をアピールしてくる会社は、売却活動を始めてから値下げを要求してくる可能性もあるため注意が必要です。

3. こちらの質問や要望に真摯に対応してくれるか

不動産の売却は、専門的な知識が必要な場面も多く、不安や疑問がつきものです。
そうしたこちらの質問に対して、面倒くさがらずに丁寧に答えてくれるか、また「早く売りたい」「近所に知られたくない」といった個別の要望に真摯に耳を傾け、応えようとしてくれるかどうかも重要な見極めポイントです。
担当者との相性やコミュニケーションの取りやすさは、安心して売却を任せられるかどうかに直結します。

4. 複数の会社を比較して検討する

不動産会社を選ぶ際には、必ず複数の会社に査定を依頼し、比較検討することが鉄則です。
1社だけの査定では、その価格や提案が妥当なのか判断できません。
3社程度に査定を依頼すれば、おおよその相場観が掴め、各社の対応や提案内容を比較できます。

複数の会社に個別に連絡するのが手間な場合は、一度の入力で複数の会社に査定依頼ができる不動産一括査定サイトを利用すると効率的です。

手元に残るお金が変わる!空き家売却で使える3,000万円特別控除の条件

相続した空き家を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、一定要件を満たせば、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」という制度が利用できます。
この特例を使えるかどうかで、納める税額が大きく変わり、手元に残るお金に直結します。
主な適用要件は、相続開始日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること、1981年(昭和56年)5月31日以前に建築された家屋であること、売却代金が1億円以下であることなどが挙げられます。

なお、2024年1月1日以降の譲渡では、売主が3年以内に買主やその特別関係者に対してその家屋や敷地を貸し付けていないことも要件に加わりました。

空き家の売却査定に関するよくある質問

ここでは、空き家の売却査定を検討している方からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。

相続した古い空き家でも、本当に売却査定を依頼する価値はありますか?

価値は十分にあります。
建物自体が古く価値がゼロと評価されても、土地に価値があれば売却できる可能性は高いです。
自分では価値がないと思っていても、専門家が見れば活用法が見つかることも少なくありません。

まずは査定を依頼し、資産価値を正確に把握することが重要です。

空き家の査定を依頼するのに費用はかかりますか?また、売却前にリフォームは必要ですか?

不動産会社による査定は、机上査定・訪問査定ともに無料で行われるのが一般的です。
売却前にリフォームをする必要は基本的にありません。
リフォーム費用を売却価格に上乗せできるとは限らず、費用倒れになるリスクが高いためです。
現状のまま査定を依頼するのが賢明です。

複数の不動産会社に空き家の査定を依頼しても問題ないのでしょうか?

全く問題ありません。
むしろ、1社だけでなく複数の会社に査定を依頼することが推奨されます。
複数の査定額や提案を比較することで、より客観的に物件の価値を把握でき、信頼できる不動産会社を選びやすくなります。

不動産一括査定サイトを利用すると効率的に複数社へ依頼できます。

まとめ

空き家の売却は、まず所有する物件の価値を知ることから始まります。
ボロボロに見える空き家でも、立地や土地の状況によっては十分に売れる可能性があります。
査定を受けることで適正な価格を把握し、「仲介」か「買取」か、自分に合った方法を選びましょう。

信頼できる不動産会社を見つけるためには、複数の会社を比較することが不可欠です。
この記事を参考に、まずは一歩を踏み出し、無料査定を依頼してみてはいかがでしょうか。
不動産売却・査定については「不動産売却査定フォーム」からお問い合わせください。

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